敷地段差を生かして賃貸住宅5戸を組み込んだ二世帯住宅
  • GENRE
    CUSTOM HOME
  • TYPE
    TIMBER FRAMEWORK METHOD
  • DESIGN IMAGE
    MODERN / NATURAL
  • EXTERIOR
    STUCCO / CONCRETE

INFORMATION

PRICE
総建築費 9000万円台
坪単価 
SCALE
敷地面積 181㎡
建築面積 108㎡
延床面積 243㎡
PLACE
東京都
METHOD
木造軸組工法
DETAIL
賃貸併用住宅・二世帯住宅・混構造・地下あり住宅
COMPANY
設計事務所アーキプレイス
新築住宅 Sep.10.2021

敷地段差を生かして賃貸住宅5戸を組み込んだ二世帯住宅

道路と1.4mの段差のある敷地に建っていた賃貸併用住宅の建て替えです。完全分離型の二世帯住宅と賃貸住戸を、敷地に建てられる最大容積で計画することが求められました。
計画では、道路との段差を利用して地上に開いた半地下の賃貸住戸を作り、その上に2層の木造をのせ、3層の建物(法的には地下1階地上2階建)として計画。道路斜線や北側からの高度斜線をクリアさせ、住宅地下の容積緩和、準耐火建築の建ぺい率緩和、道路斜線の天空率緩和を使って最大限の床面積を確保しました。賃貸住宅とオーナー住宅は別々のアプローチ(避難経路)を設け、賃貸側は5住戸のワンルーム(法的には共同住宅)として計画。完全分離型としたオーナーの二世帯住宅(法的には長屋)は、1階に親世帯、2階に子世帯を配し、それぞれ外部空間との繋がりをもたせて南東側の広がりと眺望を取り込みました。

レースのように透けた有孔折板がプライバシーを守り統一感を与える外観

道路側から見ると3階建に見えますが、1階に見える部分は地下扱いの半地下です。構造は地下部分は鉄筋コンクリート造で、その上は耐震工法・SE構法の木造です。賃貸住宅へは向かって左側の外階段で、二世帯住宅へは右の外階段でアプローチし、2階の子世帯はさらに鉄骨階段で上がります。木造部分の外壁は左官のコテ仕上げで、バルコニーのある道路面には金属の目隠しパネル(有孔折板)を使ってプライバシーを守るとともに、近隣の賃貸住宅との差別化を図りました。四季折々に変化する柔らか表情の植栽は、金属のパネルとお互いを引き立て合い、街並みに彩を与えます。

スッキリかつ収納充実の2階子世帯の玄関

子世帯玄関の床はタイル貼で、スチール製の玄関扉はこの場に合わせてデザインして製作。壁面に造付けた収納は下に靴が置けるように少し浮かせていて、中には靴の他に傘も入れられ、郵便物も扉を開けて取り出せるようになっています。上がり框の段差はわずか5センチで、上足の床はチークの複合フローリング。フローリングの下には遮音ゴムマットを敷いて、下階の親世帯住戸や賃貸住戸への音の伝搬を抑えている。

板張り天井が印象的なダイニングキッチン

引き戸を開けてLDKに入ると、アイランドキッチンとダイニングテーブルが一直線に並んだダイニングキッチンで、正面のデッキテラスに面した窓へと視線が伸びていきます。子供と一緒に料理しやすいアイランドキッチンは、作業スペース側の床を下げてダイニングテーブルと高さを揃えガスコンロは壁面側に配置。シンク正面にもデッキテラスのある気持ちのよい場所です。レッドシダーを張った傾斜天井は間接照明に照らされ、家族が集う場所の一体感を高めてくれます。

家族が自然と集まるリビングダイニング

ダイニングテーブルの奥は家事・学習スペースで、調べものをしたり、本を読んだり、子供の宿題を見たり。左のデッキテラス出入り口は、ちょっと腰掛けれるベンチ状になっていて、ネットをしたり、新聞を読んだり、子供と会話したり。リビングには壁掛けテレビを設置して、ソファーを置きます。テレビ関係の機器は畳スペースの下に隠せるように配管して、テレビ周りをスッキリさせる工夫をしています。

ゴロンとできる本棚のある畳スペース

リビング横の小上がりになった畳スペースは、疲れた時にゴロンと横になったり、お昼寝したりできるスペースです。引き戸を開けておけば370mmの段差が腰掛けにもなり、閉じると来客の宿泊スペースとしても使えます。畳スペースの下は雑多な物をしまっておく収納とAV機器置き場で、壁面には仏壇置き場と本棚を大工さんに造ってもらいました。畳に寝転がった時に見える天井は、スッキリさせて照明器具を付けず、間接照明の柔らかな光で全体を照らします。

将来2室に仕切ってロフトも作れる天井の高い子供室

子供さんが小さい間は思う存分遊べるプレイルームとして使い、将来、収納家具で2室に仕切ったり、ロフトを作ったりできるように計画しています。引き戸を壁部分に収めて全開すると、通路と一体的に使うことができます。引き戸を閉じた場合でも、透明な欄間部分から視線が通り、通路の明るさも確保できるようになっています。本棚はラワン合板着色仕上げ。天井にはハンガーチェアを吊るせる金物を大工さんに取り付けてもらいました。

外に物干しバルコニー、上にロフトのある主寝室

天井の高い主寝室には木のハシゴで上がれるロフトがあり、掃き出し窓の外の物干しバルコニーは洗面室までつながっています。バルコニーの外側を覆う有孔折板は、内側からは外がよく見えますが、外から内側は見えにくく、強度と耐久性も備えた材料で、光や風を通しながら適度な目隠し機能を果たします。床は他の部屋と同じチークのフローリングで、ベットのヘッドボード側にはカーテンと合わせたブルー系のビニルクロスを貼っています。

遠くの山が見える窓を設けたご主人のロフト

傾斜屋根の高さを利用して、ファミリークローゼットの上に設けたロフトは+αのスペース。容積率に入らない天井高1,400mm以下でも、収納スペースやご主人の篭りスペースとして十分に有効活用できます。山好きなご主人の夢が叶い、この建物の最上部にあるロフトの窓からは、遠くの山並みの景色を楽しむことができます。

[Photo : 大沢誠一+Archiplace]

この事例の企業情報はこちら

COMPANY :

設計事務所アーキプレイス

RECOMMEND

FEATURE

LATEST

閉じる

住宅のジャンル

デザイン

住宅タイプ

価格

延べ床面積

外観のイメージ

カラーイメージ

住宅の仕様や設備

キッチンの種類

事例の地域

北海道・東北
関東
甲信越・北陸
東海
関西
中国
四国
九州・沖縄
リセット