スロープの家・卍
ボーダーコリー2匹と愛猫と暮らす横浜市内に建てたペット共生住宅。屋内に回遊できるスロープがあり、ペットに優しい造りの家。
1/8勾配のスロープを使った内部の回遊距離に加え、外部空間の中庭だけでは必要な運動量には対応しきれないので、ピロティー、そして前庭へと連続させる構成を考えました。1/4階ずつスキップするフロアを中庭を中心に卍型に構成することで、外部から内部までの連続させながら昇降できる空間構成が適していることに気づきました。
モックアップ・施工図
ドッグランのある住宅
スロープのおかげで高さが異なる構造になっております。内部はお互いに気配を感じながらもプライバシーを楽しめる造りに。前庭にはドッグランを設けおり、愛犬が存分に楽しめるに仕様に。フェンスの高さなども計算し、安全性も考慮しています。
ペットが自由に走り回れる空間
リビングは中庭とスロープに挟まれるように広がっています。中庭に面したフルオープンの開口部によって屋外とつながり、室内に爽やかな風が入ります。リビングの奥にはダイニングキッチンが見えます。スロープの家は主に愛犬のために考えた特徴的な空間構成(立体的ドッグラン)なのですが、愛猫も積極的に走り回ってくれているようで、(立体的キャットラン)にもなっているようです。
カウンターのあるキッチン
キッチンカウンターからは、リビングルームを眺めることができます。キッチンの家具は白で統一。ダイニングキッチンのコーナーは猫の居場所として、明るい場所、仄暗い場所、天井の高いところ、低いところなど、変化のある空間としています。
スロープのある中庭
スロープがあるのは室内だけではなく、室内から中庭、ピロティ、そして前庭(ドッグラン)へ、屋外でもスロープがつながっています。中庭のシンボルツリーは日陰でも育ちやすいシマトネリコ。また、犬の飛び出し防止策として、ピロティと駐車スペースの間と、駐車スペースと道路の間にそれぞれゲートを設置。
愛犬・愛猫と暮らす
「愛犬・愛猫目線」の配慮があります。人とは目線の高さが異なっているので、スロープでの窓の位置やキャットウォークなどの通路の風景に配慮が必要だと思います。
愛犬の視線に配慮したスロープの窓は人にとっては地窓のように足元を明るく照らします。人も動物も生きていく上で必要な居場所、そんな居場所を用意してあげることが必要不可欠です。
[Photo : Gen Inoue]