可哀荘
低く構えた平屋のように低い住宅の上を美しい瓦で一面を覆い、モダンなデザインながら「和」を強調した作品です。むくり屋根という日本独自の屋根設計を採用し、江戸時代の建物を思わせるような雰囲気を醸し出しています。外観が和風の住まいは上品さを持ちます。
ムクリをつけた和瓦の屋根
和瓦のもつ硬い印象をムクリをつけることで、柔らかい印象になったと思います。また軒を長く、低く造ることで壁に影を造り、時間とともに建物の印象を変えてくれたと思います。純和風でもなく、モダン和風でもなく、そんな新しい和風になったように思います。
下屋と石デッキ
リビングの外に石デッキを作りました。石は朽ちることもなく、ランニングコストとして魅力的です。その石デッキを覆うように板金下屋をつくり、あえて樋なしとしています。樋の代わりに下に排水を作り雨の時は一時的に水が溜まり水盤になるようにしました。夏は小鳥が水浴びに来たり、冬はモミジが落ちたまた氷ってしまったりと、四季の移ろいを感じます。
LDKの全景
リビングから見たキッチン。左手に見える部屋は和室で隣の格子戸は廊下からの出入口となります。キッチンは対面式で換気扇は下引きのタイプで天井には何もありません。キッチン自身もLDKでは家具の一部のようにと採用しました。これで目の高さにあるものはダイニングのペンダントライトのみとなります。家具も建物は和風ですがあっさりとしたものを素材を揃えてチョイスしています。
薄暮
外が暗くなる前の外観。アッパーライトと表札の行燈がともっています。前の道路を歩いている人からはこんな印象で屋根が見えています。左側隣地の家の1階天井の位置を見ると、かなり低いのがよくわかります。