回廊が結ぶ内と外、木々が溶け込む家
  • GENRE
    CUSTOM HOME
  • TYPE
    TIMBER FRAMEWORK METHOD
  • DESIGN IMAGE
    JAPANESE / NATURAL
  • EXTERIOR
    WOOD

INFORMATION

PRICE
総建築費 非公開
坪単価 非公開
SCALE
敷地面積 309㎡
建築面積 112㎡
延床面積 65㎡
PLACE
奈良県
METHOD
木造軸組工法
DETAIL
独立基礎(一部H型鋼杭)+鉄骨造
COMPANY
山下喜明建築設計事務所
新築住宅 Dec.03.2021

回廊が結ぶ内と外、木々が溶け込む家

奈良県にある自邸計画です。私の家は、山を掘削したり、木を切り倒したりしないように最小限の独立基礎を使用し、斜面に建てられました。 できるだけ周囲の雑木林を残したので、日本の一般的な新興住宅地にあるにも関わらず、別荘のように見えるかもしれません。
私の家では、開放性、自然へのアクセス、木、土、風、水、太陽という「高気密高断熱」とは反対の古い日本の知恵を使うことを好みます。人々に体験としてもともと人間も持っている感覚を呼び起こさせます。

高床式の住宅

コンクリートを大量に使用する高基礎式ではなく、鋼管杭による高床式であるため、建物は地面と切り離され、湿度が低く、風通しが良く、熱を蓄えません。 ヒートアイランドの原因となるコンクリート基礎とは異なり、高床式の家は家の下を空気が流れるため、カビが発生しにくく、完璧な冷却システムを提供します。

4つの感覚に作用するアプローチ①

ホリスティックなアプローチでは、自然との相互作用が癒しの体験であるだけでなく、視覚、嗅覚、聴覚、触覚の4つの感覚に強く訴えかけます。視覚では、緑の葉の癒し効果だけでなく、風の動きを表す暖簾などの伝統的なオブジェを使ってみます。嗅覚では、嗅覚では、スギやヒノキの香りの他、雨あとや季節の変わり目の土や風の香り、お寺でお香の匂いを嗅いだ時のように蚊取り線香の匂いが記憶に残ります。

4つの感覚に作用するアプローチ②

聴覚の場合、深い軒下にぶら下げた風鈴やサワサワと木の葉を鳴らす風。触覚では、床に3つの異なる素材を使っています。 1つ目は柔らかい感触の杉板。2つ目は湿気を感じさせない畳の床。 3つ目は(意外かもしれませんが)セメントボードです。これは熱伝導率が高く夏に足から熱を吸収するので涼しさを感じます。私の触覚のビジョンでは、人は手を使うことに慣れているので、足でこの感覚を体験できる新しいアプローチを考えました。特に夏は素足で快適に過ごせます。これらすべての要素は、私の家に入るすべての人に癒しの感覚を生み出します。

回廊に囲まれたLDK

緑豊かな環境を最大限住空間に取り込むよう、建物の外周に回廊、中心に風の通り道となる大屋根で覆われた半屋外居間を設け、雨の日でも外を楽しむ事が出来ます。3方を囲う太い格子は防犯と通風を兼ねている為、夏の夜は窓を開け放して眠ることができます。木の葉は目隠し、防風のほか夏は木陰を生みだし、光合成により冷たい空気を発生させ、その空気を取り込むことで、2005年竣工以来、今もエアコン無しで暮らしています。高床式は湿気対策でもあり暑さ対策は建物の構造に、寒さ対策は温水床暖房に頼っています。

和を楽しむ

雑木林に面した開放的な浴室。敢えて照明は無く、月明かりや遠くの夜景を感じつつ入浴を楽しみます。プライベートスペースは、浴室・洗面室を挟んで、西側が和室、東側が書斎兼寝室になっています。どちらも小さな部屋で、特に和室は3畳と、あえてこぢんまりした空間にしています。「3畳では小さすぎるのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。使うことの少ない和室や客間に大きなスペースを割くのはもったいないですし、解放的なリビングとの対比によって小さな和室に特別感も生まれます。ちょっと落ち着きたい時にほっこり籠もれるスペースには、このくらいの大きさがちょうどいいのではないでしょうか。

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山下喜明建築設計事務所

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