Slash
さいたま市に建つ30代夫婦と小さなお子さん二人の4人家族のための住宅です。交通量のある中山道と細い生活道路が斜めに交差する手前の変形敷地に建っています。短手の一方が幹線道路、他方がほとんど車通りのない生活道路に面していて、四隅は大きく歪んでいる。一面的には捉えにくい環境でした。この状況に対して建築を無理に整えるのではなく、対比的な環境や空間の歪みを積極的に読み込むことで、この場所でしかあり得ない、多面的で力動的な空間の在り方を考えています。
スキップフロアで機能的に住まう
天井の斜めの棟木に合わせて、床も斜めの3段のスキップフロアとしています。段差は高いところで90cm、低いところが45cmとし、段差の下は収納になったり、子どもたちの秘密基地のような場所にもなります。
居心地を作り出す
家のどの場所に居ても心地よく、使わない場所のない住まいとなりました。シーンに合わせ空間を使い分け、それぞれの居心地を愉しむことができます。
将来を考慮した空間設計
1階は子どもの成長に合わせ、将来的に子ども部屋を2つ作れる拡張性を重視して設計。家族の寝室となる空間では、将来の分割を考慮して出入り口を2カ所設けました。
スケルトンの階段
スケルトンの階段は1階の廊下を広々と感じさせ、奥行きのある空間に仕上げています。シンプルなデザインの階段は構造用合板の壁に浮かび、空間に心地よく馴染みます。
外観の設計
生活道路に面した側を玄関とバルコニーとし、交通量の多い国道に面した側は、窓の位置を高くし、プライバシーを確保しています。