4つの庭を内包する、オーディオのためのコートハウス「ST2」
京都の閑静な住宅地、ゆとりある敷地に至高のオーディオルームを造るために建てられた住宅です。古くからある二本の桜の木を残すことが求められ、桜を囲い込むように4つの庭を内包したプランで、季節ごとに楽しめるよう植栽を工夫し、オーディオが奏でる音楽と庭との融合を目指しました。
外観・玄関
外壁は石壁で構成。玄関ホールでは「枝垂桜の庭」が人々を迎えてくれます。「竹の庭」と「石の庭」に挟まれた渡り廊下は、秋になると真っ赤な紅葉が空間を彩るリビングへと導きます。
廊下
オーディオルームへ向かう廊下からは古木の桜を正面に据えた静謐な路地が「吉野桜の庭」へと続きます。居室はそれぞれ庭に面しており、四季により移り変わる日射しや緑を感じることができるとともに、室内外に設えた照明により昼夜でダイナミックな変化をも楽しむことができます。
オーディオルーム
最高峰のオーディオを備えるオーディオルーム自体も、数々のコンサートホールや音楽スタジオを手掛けてきたプロフェッショナル達と施主を交えて議論を繰り返し、細部まで高いクオリティーで造りこまれています。壁面に組み込まれた棒状の拡散体により、まるで森の中でコンサートを開いているかのような、音の拡がりと残響音のバランスのとれた素晴らしい音空間が出来上がったと同時に、施主曰く「時を経たバイオリンの様な」艶やかな木質系のインテリアに溶け込んで静かな空間との融合がかなえられました。
LDK
異なる素材の調和が心地よく感じられ、所々に素材のアクセントを組み込み印象的なLDKとなっています。庭に向けた開口から差し込む光が空間を演出し、開放的なリラックスできる空間としました。
オーディオとの融合を考えた住まい
コートハウスにすることで、プライバシーの守られた空間の中で生活を送ることができます。今回のオーディオルームを設けた住宅のように、趣味を愉しめるという要素を組み込んだ住まいは非常に豊かさを感じられます。