記憶を継承する2世帯住宅
世田谷区に位置するRC造の二世帯住宅計画。親世帯と娘家族が共に暮らしている。
この敷地に元々は1世帯のRC造の住宅が建っており、建て替えることになった。元々あった樹木などなるべく残し、地域の風景を保つことを考えている。既存のものを残し、街並みも維持しながらスケールアップしていくことを目指した。
記憶を継承していく
元々建っていたRC造の住宅の記憶を崩さないように継承していくことを考えた。既存のいい部分や残したい箇所をヒアリングしそのまま反映させている。操作をあまりかけずシンプルに。この先も記憶が継承されていくだろう。
親世帯が暮らす空間
1階部分は親世帯となる。主に母の方が生活しており、父の方は引退し1年の半分は憧れの田舎暮らしをしているそう。共用部分にはピアノを置けるほどのスペースがある。クライアントの生活スタイルに合わせ、2世帯で完全に区切ってしまうのではなく、流動的に区切れるように、必要に応じて仕切れるようにしている。世代間交流ができる作り方である。
既存と混ざり合う
1階のキッチンの扉や建具などは元々あった住宅のものをそのまま導入している。古くからの素材と新鮮な素材が混ざり合う。既存のものはどれも現代で作ると非常に大変なので、貴重であった。
子世帯が暮らす2階
2階は娘家族が暮らしている。屋根裏空間へのアクセスも可能で、現在小学生になる双子の子供たちの遊び場にもなっている。インナーバルコニーからは内部に光を取り込んでいると同時に、バスルームのアクセスともなっている。