ヨセムネノイエ
静岡県のJR掛川駅からほど近く、商業施設と住宅が入り交った区画の中に建つ5人家族のための店舗併用住宅です。北は店舗併用住宅、前面道路を挟んで東はロードサイドの商業施設、南と西は、敷地が1m程高い住宅で囲まれていました。また周辺の屋根形式も用途と同じように、切妻・入母屋・陸屋根等様々な屋根が混在しています。そこで囲まれながらも開くことが出来かつ周囲に馴染む住宅を目指しました。
佇まい
建て主からは将来的に店舗が開ける空間・DIY作業ができる倉庫を併設し、家族や友人が楽しめる家を要望されました。まず店舗部分も含めた駐車場を東側いっぱいに確保し、元々建っていた祖母の家の面影を引き継ぎ寄棟屋根として周囲に馴染むよう調整しました。また周囲からの見下ろし対策と採光をとるため中庭上部に開口を設け、開口部の側面をFIX窓とし、室内に柔らかな光が行き届くようにしました。
ハイサイドライトからの光が印象的なLDK
LDKには、北側と南側の中庭上部の開口とポリカーボネートのハイサイドライトから柔らかな光が充満します。その他すべての室につながる空間であるため、家族の居場所となる空間です。
開業予定の店舗(洋菓子店)
2022年に開業予定の店舗は、お客さんが気軽に立ち寄れるよう東側前面道路に面して計画しました。また住宅と店舗の入口は分け、住宅の玄関建具は外壁と同じ材で製作し店舗の入口がわかりやすいようにしています。店舗を始める際には家具の設置により開業可能な状態です。
中庭を通してつながるガレージと個室
ガレージは作業に十分な広さを確保しました。ガレージの中庭側と駐車場側の建具を開くと、東側道路から駐車場・ガレージ・中庭・個室と空間がつながり、様々な使い方が可能です。
夕景
暗くなると、室内の光がポリカ―ボネートのハイサイドライトから漏れ、周囲を柔らかく照らします。
[Photo : kenta hasegawa]