景色のなかで暮らす家
  • GENRE
    CUSTOM HOME
  • TYPE
    TIMBER FRAMEWORK METHO
  • DESIGN IMAGE
    MODERN / LUXUARY
  • EXTERIOR
    PLAIN

INFORMATION

PRICE
総建築費 非公開
坪単価 非公開
SCALE
敷地面積 246.2㎡
建築面積 89.25㎡
延床面積 163㎡
PLACE
兵庫県
METHOD
木造軸組工法
DETAIL
COMPANY
株式会社seki.design
新築住宅 Nov.16.2021

景色のなかで暮らす家

敷地は神戸の山の麓、急な坂道を登った先の、景色のよい場所にあります。周辺は大きなお屋敷がゆったりと建ち並ぶ、神戸らしい閑静な高級住宅街です。そこへ木造2階建て、建築面積27坪、延べ床面積48坪の住まいを計画しました。

プランニングの過程でまず意識したのは、景色のよいポイントを「どこに」「どのような空間として」レイアウトするかということです。周辺環境がよく、景色の良い方角も広くとれるので、最適な場所を決定するにあたっては逆に迷いました。しかし、駐車スペースと敷地へのアプローチ動線が宅地造成によってあらかじめ決まっていたこと、隣接する土地では南側と東側のレベルが一段低く、またそこにある建物の屋根も低く抑えられていることをヒントに進めていきました。

太陽に素直な設計

〈太陽に素直な設計〉とは、冬の日射はできるだけ取り入れ、夏の日射はできるだけ遮る、というもの。それによって、夏は涼しく冬は暖かく過ごすことができます。それをもっとも効率よく実現するのは、〈南向きに大きな開口部をつくり、そこに庇を設置する〉という方法です。

庇がない場合、夏の日差しは、畳二枚分の開口部から650Wもの熱をもたらします。これは、「こたつ」が壁面についているのと同じような状態ですね。一方、庇で日射を遮ることができれば、それが53W程度ですむのです。
この敷地では〈絶景〉の方向へ建物を開くことが、すなわち南の方角に開くことと概ねイコールとなっています。もちろん、大きな開口部がつくられた〈絶景テラス〉には、夏至・冬至・春分・秋分の正午の陽射しをそれぞれ綿密に計算して延ばされた庇が設置されています。

開放的なLDK+絶景テラス

2階のLDKは、9.2帖ある絶景テラスを加えると35帖分もの広がりを感じられる空間となります。LDKと絶景テラスを繋ぐ開口部は幅4.9m/高さ2.5mで、4枚の建具を壁に引き込むとこれがフルオープンになります。テラスの手すりもフェンス部分にガラスを採用し、床もLDKのフローリングと連続したウッドデッキに、また通常では防水の関係上200mmほどとなる「またぎ段差」も防水層を一段下げることでフラットな出入りを実現するなど、自然に外へ出たくなるような〈開放感〉と〈繋がり〉をつくりだしました。

外部アプローチから玄関にかけて

街を見下ろす風景と近くの道路のまんなかに生える桜の木をいかし、玄関前に立ったときそれらが出迎えてくれるように見える位置へと計画しました。急な坂道をのぼり、外壁に沿って導かれるアプローチの緩やかな階段を経て玄関の前に到着したときに、ほっと一息つけるポイントとなっています。

 

玄関ホールと階段ホール

印象的な切妻のカタチをした玄関をくぐると、大きな窓のある4.7帖の玄関ホールがあります。天井が高いところでは3m以上あり、また隣接する5帖の階段ホールともガラスの仕切りを通して視線が繋がっているため、より一層広く感じられる「ぜいたくな玄関ホール」となっています。一方、内側から見ると、このガラスの仕切りがあることによって、玄関からの熱気や冷気を感じずに階段や廊下を利用することができるでしょう。

廊下を明るくする和室

階段ホールの奥にある和室は、仏間でありゲストルームであるとともに、廊下や階段ホールに光を取り入れてくれる装置としても活躍します。大きな家では廊下が長く、暗くなりがちです。しかし、この和室の障子ごしに外部の光をとりいれることによって、廊下まで明るくすることができます。さらに普段は障子を開けっ放しにすることで、長い廊下も、より短く広々と体感できるでしょう。階段ホールに飛び出した1.1帖の変形畳のおかげで、ホールと和室との一体感がより強くなり、日常の移動を素敵に演出してくれるはずです。

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株式会社seki.design

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