松栄の家
本計画は東西に間口5.5m×奥行32mという京都の「うなぎの寝床」のような敷地に計画されたプロジェクトです。そのため南北は建物に囲まれ非常に採光と採風が確保しにくい条件でした。そこで本計画では主要な用途を二階に配置し、凛として佇みながらも周辺環境に溶け込む浮遊する住まいを構築しました。
アプローチ
接道となる前面側と実家の敷地に繋がる裏側のどちらからも動線が確保出来るように浮遊した住まいの一部をピロティとし、屋根のある半屋外空間として長い路地空間を確保しました。植栽が住まいに癒しと彩りをもたらします。
造作で仕上げたLDK空間
限られたスペースの中で無駄をなくしつつも豊かさを創り出したLDK全てを造作家具で仕上げ、開口部を工夫することで豊かさを手に入れました。
自然を感じる住まい
建物全体としては出来る限りコンパクトに無駄な用途を省き、その代わりに内外部に余白を創り出し、そこに樹木や植物を配置することで家のどこにいながらでも自然を感じ季節や時間の変化を楽しむ豊かな空間を確保しました。この無駄のないすっきりと落ち着いた和の空間は、クライアントの日常に芸術的な自然の変化を日々与えてくれます。